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整形外科 外科 リハビリテーション科

キーンベック病(月状骨軟化症)

 医師国家試験を勉強していた学生時代に「キーンと月に行く」と語呂合わせをして覚えたのが懐かしく思い起こされます。

 キーンベック病はキーンベックという人が報告した月状骨の無腐性骨壊死のことです。原因はよく分かっていませんが、もともと血流が悪いので阻血性変化を起こしているのではないかと言われています。

 20-40歳の男性で手をよく人に多く見られますが、それ以外でも発症することがあります。

 診断はレントゲンやMRIで月状骨の変形や輝度の変化で判断します。治療は手関節を安静にするために装具や理学療法を行います。

 保存的治療に抵抗する場合は、橈骨を短縮する手術や月状骨に骨移植行います。骨移植の代わりに腱を丸めて入れ込む手術が行われることもあります。

  
本日のコラム223 キーンベック病(月状骨軟化症) 病期分類

stage I:レントゲンでは検出不能。MRIでT1強調像が低信号となる
stage II:骨硬化生じるが、変形なし
stageIII:崩壊により有頭骨が近位に偏位 IIIaで正常な位置、IIIbは回転し、ring signとなる。
stageIV:圧壊し関節症変化を認める。