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整形外科 外科
リハビリテーション科

変形性肩関節症 degenerative arthritis of the shoulder

 肩関節の軟骨が傷んで変形してしまう病気です。上腕骨の近位骨折、化膿性肩関節炎、関節リウマチ、上腕骨骨頭壊死などで起こります。

 変形すると痛みを伴うために運動障害が出やすいです。また関節内に水がたまることがあります。


 治療はまず保存的治療(手術以外の治療)が行われます。症状に応じて痛み止めや注射をします。温熱治療や可動域を改善するリハビリも有効です。

 これらの保存的治療で症状が改善しない場合は、滑膜を切除したり、関節形成術などの手術が行われます。
 
 本日のコラム136 変形性肩関節症

 変形性肩関節症の原因としては、1次性(原発性)、関節リウマチ、上腕骨頭壊死、骨折、反復性肩関節脱臼、化膿性肩関節炎などがあります。

 症状は、夜間痛、動作痛があり、可動域制限のために日常生活動作に大きな支障をきたすことがあります。レントゲン検査やCTでは関節裂隙の変形、狭小化を認めます。

 治療は、痛みのコントロール、可動域の改善など理学療法を含めた保存治療を行います。具体的には、消炎鎮痛薬、温熱治療、可動域訓練、ヒアルロン酸の関節内注射など。変形性関節症に伴って、肩関節の拘縮が生じ、これによる痛みを改善させるために可動域訓練はしっかりと行うようにします。

 日常生活では、中等度以上の負荷作業を行うときは脇を締めて肩関節内旋位でします。就寝時は肘後方に枕やタオルを置き、肩関節が伸展しないようにします。

 手術:解剖学的人工関節置換術は修復不能の腱板断裂、または著明な骨欠損が合併していないことが条件となります。腱板修復不能例で、自動挙上可能な例は人工骨頭置換術を、偽性麻痺肩(自動挙上90°未満)はリーバース型人工肩関節置換術を検討します。関節窩骨欠損合併では、関節窩を置換しない人工上腕骨頭置換術もしくはリバース型を行うか検討します。