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整形外科 外科
リハビリテーション科

骨折の固定(総論) fixation of fracture

 骨折の固定にはギプスなど身体の外側に装着する外固定と手術的にプレートや鋼線で内側から固定する内固定があります。

 骨折は骨折部位がきちんと固定されているほどうまく治るとされており、ギブスなどの外固定に比べて手術をしてプレートなどで内固定をした方がより安定性が保てます。とは言え何でもかんでも手術をするわけではなく、まず必要に応じて用手整復を行いずれが大きくなく外固定で安定性を保てると想定できる場合は手術をせずにギブスやシーネで外固定をします。

 いったん外固定をしてもすぐにずれてしまう場合や安定した固定が難しいと考えられる場合は手術で内固定を行います。これらは骨折の状態、患者さんの全身状態を総合的に判断して治療法を選択します。手術適応があっても全身状態に問題があれば、手術をするリスクが高ければ保存的治療が選択されます。

 骨折の治癒期間は大きな力がかからない場所は4週間、大きな力がかかるところは8週間ほど必要です。そこからスポーツ復帰する場合には更に時間がかかります。

 外固定を行う場合、今後、強い腫れが予想される場合は全周性に巻くギブスではなく隙間のあるシーネ固定を行います。(ギブスを巻いてギブスカッターで切って除圧しておく方法もあります。)いずれにせよ急性期は想像以上に腫れることがありますので血流障害、神経障害などに細心の注意が必要です。

 急性期の腫れを乗り切ったら必要に応じてしっかりしたギブス固定に巻き替えます。きわめて安定性の高い骨折ではシーネのままでも治ります。