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整形外科 外科
リハビリテーション科
筋挫傷 strain

 筋肉に強い外力がかかり、筋繊維が断裂、筋層内に内出血を起こします。内出血は通常、塊となって血腫を形成します。筋繊維が切れて内出血しても、筋肉を覆っている筋外膜が破れない場合は内圧が上昇して疼痛を起こします。さらに強い力の場合は、筋外膜がが破れ、筋区画内(筋コンパートメント)での内圧が上昇し、区画内を通る主要な血管や神経が圧迫されて、著しい疼痛と運動制限をきたします。さらには、区画内の阻血性筋壊死が生じます。→コンパートメント症候群


 典型例ではバスケットやサッカーで相手の膝が太ももに入って筋肉の損傷が生じます。このとき筋肉が断裂して出血を起こすと血腫を形成します。

 このときの出血をいかに少なくするかが応急処置では重要です。太ももの前面の場合は、ただちに運動を終了し、膝をくの字に曲げた状態で固定しアイシングをします。この圧迫が早くきちんと行われると出血も少なく早く治ります。

 治療は筋挫傷の程度によって異なりますが大きな血腫を形成していなければ保存的に治療していきます。骨周辺の出血は骨化しやすく、早期に無理なストレッチを行うと骨化性筋炎となりますので注意が必要です。