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整形外科 外科
リハビリテーション科

膝周辺の滑液包炎 Bursitis around knee joint

 可動性の高い関節まわりには骨と皮膚、腱、靱帯との摩擦を軽減するために滑液包が多数存在する。滑液包は内面に滑膜が存在する袋状の構造だが、通常は膨らんでいない扁平な存在。体重や過負荷などで炎症が生じて袋状に膨らんでくることを滑液包炎という。

 膝周辺の滑液包炎は部位により上膝蓋滑液包炎、前膝蓋滑液包炎、浅下膝蓋滑液包炎、深下膝蓋滑液包炎があります。

 上膝蓋滑液包炎:大腿四頭筋〜大腿四頭筋腱の深部
 前膝蓋滑液包炎:膝蓋骨前面
 浅下膝蓋滑液包炎:膝蓋腱前面
 深下膝蓋滑液包炎:膝蓋腱後面
 ベーカー氏嚢胞:膝裏
 鵞足滑液包炎:膝内側下方

 いずれも打撲などの外傷や繰り返す運動による刺激で発症します。対症療法で消炎鎮痛剤、湿布、膝装具、穿刺後圧迫、ステロイド注射などが行われます。保存治療に抵抗する場合は、鏡視下もしくは皮切下に滑膜切除術を行う。