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整形外科 外科
リハビリテーション科

中殿皮神経障害 MCN-EN

 中殿皮神経はS1−4の感覚枝の分枝で、上後腸骨棘と下腸骨棘との間で後仙腸靱帯を貫通し腰殿部後内側に走行する。仙腸関節中間あたりの外側に圧痛点がある。症状は、座位(長時間)、起立、歩行、前屈で悪化する。9割で腰殿部痛に加えて下肢症状を認める。発症のメカニズムは上殿皮神経痛同様に不明。単に絞扼では説明できないとし、運動や体位で症状が異なることから、神経が圧迫や牽引されて症状が出ている可能性もあるとしている。

 診断は、局所麻酔薬で中殿皮神経ブロックをし、施行後2時間以内に症状が50%以上改善することで判定する。治療は消炎鎮痛剤や理学療法で改善しない場合に中殿皮神経ブロックを行う。短時間で再発する場合は、手術を考慮する。手術は局所麻酔下に大殿筋を分けて中殿皮神経に沿って後仙腸靱帯を切開し神経をリリースする。