距骨下関節不安定症 Subtalar Instability
距骨下関節は、距骨と踵骨の間にある関節で、足部の回旋運動や衝撃吸収に重要な役割を果たします。この関節の安定性は、主に骨間距踵靱帯(interosseous talocalcaneal
ligament, ITCL)や頸靱帯(cervical ligament)などの靱帯によって保たれています。 繰り返す足関節捻挫や外傷により、これらの靱帯が部分断裂・伸張されると、距骨下関節が不安定となり、歩行時や運動時にかかとの奥に痛みやぐらつき感が生じます。
足根洞にある距踵骨間靱帯が部分断裂などで緩むと距骨下関節が不安定となり、かかとに内外のストレスがかかると痛みが生じます。ストレス撮影で踵骨の前方引き出し現象がでます。足根洞へのステロイドと局麻剤の注入で改善することが多いです。またアウターウェッジを作成して装着します。保存療法に効果がなく、日常生活に支障がある場合は、骨間靱帯の再建や距骨下関節の制動術を考慮します。
保存療法(まずはここから)
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方法 |
内容 |
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薬物療法 |
NSAIDs、外用薬、足根洞へのステロイド+局所麻酔薬注入 |
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装具療法 |
外側ウェッジ付き足底板(アウターウェッジ)で内反制動、足関節ブレース |
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運動療法 |
腓骨筋群や後脛骨筋の強化、バランス訓練、足部アライメントの再教育 |
多くの症例で、足根洞注射+装具療法により症状が改善します。
手術療法(保存療法で改善しない場合
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術式 |
適応 |
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骨間靱帯再建術 |
靱帯の明らかな断裂や不安定性が持続する場合 |
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距骨下関節制動術 |
再建不能例や高度不安定例に対して関節の動きを制限 |
参考:『足のスポーツ外傷・障害の診かた 明日の足診療III』