Occult ganglion(不顕性ガングリオン)
ガングリオンは関節や腱鞘の周囲に出来ることが多いのですが、筋肉内などに発生することこともあります。
手関節手背はガングリオンの好発部位です。痛みはそれほど強くなく手をついて立ち上がる時など手関節を背屈すると痛みを感じることがあります。大きくなると表層の皮膚が盛り上がります。(こうなると不顕性ではなく普通のガングリオン)
あまりサイズが大きくなく表層からははっきりと分からないものをOccult ganglionと呼びます。
超音波検査で精査します。ガングリオンは関節包や腱鞘など割と奥深い部位から出てくることがあります。膝や股関節などの大きな関節の周辺にできることもあり、超音波やMRIで見つかることもよくあります。
治療は特に症状が強くなければ経過観察で良いとされています。ガングリオンの経過観察で数ヶ月から2年ほどで50-60%が自然治癒します。()
治療方法は経過を見る、注射器で抜く、押してつぶす、手術して取る方法があります。
時に神経の横に出来て圧迫してしびれを引き起こすことがあります。
中世のヨーロッパでは聖書(分厚い本ということ)で叩いて治したそうです。いまはそんな治療はしませんので間違っても叩かないでください。
エビデンス:MRIによる診断
不顕性(オカルト)背側手関節ガングリオンは、外から触れにくい小さな嚢胞で、MRIで同定されると報告されています。(Versteeg G ら. J Wrist Surg. 2019)[1]。
エビデンス:鏡視下切除
不顕性背側手関節ガングリオンに対しては、関節鏡下の切除が行われ、その成績が報告されています。(Borisch N. Arch Orthop Trauma Surg. 2016)[2]。
エビデンス出典(全2件)を見る
- Versteeg G, Goyal K. Radiologist Identification of Occult Dorsal Wrist Ganglion Cysts on MRI. J Wrist Surg. 2019;8(4):276-279. PMID: 31404246.
- Borisch N. Arthroscopic resection of occult dorsal wrist ganglia. Arch Orthop Trauma Surg. 2016;136(10):1473-1480. PMID: 27535671.