開放骨折 open fracture
骨折部が外気と触れるようになった骨折のことです。多くは高エネルギー外傷によります。軟部組織の状態が重要で、考慮せずに内固定を行うと高率に壊死、感染を起こします。以前は鋼線牽引や外固定を行い安静臥床などが行われていたが、十分な固定性を得られないために、最近では創外固定を行います。
・local damage controlの重要性:創外固定、軟部組織の状態改善をはかる
・セカンドルック:初期治療としての初回デブリドマン後、48-72時間後に再度デブリドマンを実施する際には、初期には顕在化していなかった汚染組織、挫滅組織、壊死組織が同定できることが多い。
・持続陰圧療法(negtive pressure wound therapy. NPWT):創傷治癒が促進される。
・ゴールデンタイム:早期デブリドマンが重要とされてきたが、今では如何に早く施行されるよりも、如何に十分行われたが重要となっている。
| Gustilo分類(この分類はデブリドマンなどの術後に評価します。) | 予防的抗菌剤+術後抗生剤 | |
| Type1 | 1cm以下の開放創。汚染軽度。単純な骨折が多い。 | 第1、第2世代セファム系、1-2日投与 |
| Type2 | 1cm以上の開放創。軟部組織軽度の損傷。 | |
| Type 3A |
広範な軟部組織の損傷。手術で骨折部分を軟部組織で被覆できる。粉砕骨折が多い。 | 第1、第2世代セファム系+アミノグルコシド あるいは ペニシリン系 3-5日投与 |
| 3B | 広範な軟部組織の損傷。骨膜はがれ、骨露出。手術でも軟部組織で被覆困難。 | |
| 3C | 修復が必要な主要動脈損傷あり。 | |
| *土壌汚染(クロストリディウムなど):ペニシリンG、セファム系 *河川海洋汚染(ビブリオ、エロモナスなど) :テトラサイクリン、キノロン *破傷風トキソイド、テタノグロブリン投与 |
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エビデンス:Gustilo-Anderson分類
開放骨折は、創の大きさや軟部組織・血管損傷の程度によりGustilo-Anderson分類で評価されます。(Kim PH, Leopold SS. Clin Orthop Relat Res. 2012)[1]。
エビデンス:抗菌薬の早期投与
開放骨折(特にIII型脛骨)では、抗菌薬の早期投与により感染が減少したと報告されており、迅速な予防投与が重要とされています。(Lack WD ら. J Orthop Trauma. 2015)[2]。
エビデンス出典(全2件)を見る
- Kim PH, Leopold SS. In brief: Gustilo-Anderson classification. Clin Orthop Relat Res. 2012;470(11):3270-3274. PMID: 22569719.
- Lack WD, Karunakar MA, Angerame MR, et al. Type III open tibia fractures: immediate antibiotic prophylaxis minimizes infection. J Orthop Trauma. 2015;29(1):1-6. PMID: 25526095.
参考:『関節外科』2021年8月号 / 『整形・災害外科 2021.9 整形外科治療 update 2021』 / 『AO骨折治療 第3版』 / 『臨床整形外科』2021年7月号 / 『a外傷整形外科ケーススタディ』