骨盤輪不安定症とは、骨盤を環状に支える仙腸関節や恥骨結合が緩んで不安定になり、腰やおしり、股の付け根に痛みが出る病気です。特に妊娠・出産を経た女性に多く、リラキシンというホルモンが靭帯を柔らかくすることで起こりやすくなります。歩いたり、立ち上がったりするたびに痛みが強くなり、「骨盤が裂けそう」と感じる人もいます。安静時には楽になるのが特徴で、神経が押されるようなしびれが出ることもあります。レントゲンでは分かりにくく、特定の動きで痛みを確認する検査や、片脚で立ったときの骨盤のずれを調べることが診断のカギです。
骨盤輪不安定症 pelvic ring instability
産後に起こる骨盤の緩みです。骨盤は出産時に赤ちゃんが産道を通りやすいようにホルモンの影響で恥骨結合、仙腸関節が緩みます。その緩みが強くなって不安定となり腰痛や臀部痛が起こります。おもに恥骨結合が緩んでずれて骨盤全体が不安定になり骨盤の後ろで坐骨神経を圧迫して痛むのでは無いかと言われています。外傷でも起こります。
主な症状
- 腰痛や尾骨の痛み
- 股関節や恥骨周辺の痛み
- 尿漏れ感
- 下半身のだるさ
- 歩行時の不安定感
原因
出産時のホルモンの影響で骨盤の靭帯が緩むことが主な原因の一つです。また、骨盤の骨折や外傷によっても発生することがあります。
診断と治療
レントゲンでは診断が難しく、荷重テストなどの身体検査が用いられます。治療法としては、以下の方法が推奨されています。
- 骨盤ベルトによる固定
- ストレッチや筋膜リリース
- 筋力トレーニング
- 症状が重い場合は手術
参考:『整形外科医のための股関節のスポーツ診療のすべて』