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整形外科 外科
リハビリテーション科

鵞足炎 pes anserinus tendonitis

 鵞足はハムストリングスを構成する縫工筋、薄筋、半腱様筋の付着部のことで、膝のやや下方の脛骨内側にあります。膝を屈曲、内旋させる機能があります。一般的にスポーツなどで繰り返して過剰な牽引負荷がかかると慢性の腱炎となり痛みが出ます。深層にある滑液包炎を合併することも多いです。Squtting testのtoe outで症状が出ます。骨性の圧痛がある場合は、脛骨高原骨折や脛骨近位の疲労骨折を除外診断します。

 また変形性膝関節症(膝OA)のある方は鵞足炎も合併していることがよくあります。膝OAの症状はそれほどでは無く鵞足炎の症状が強いこともあります。

 ハムストリングスがタイトであると症状が出やすいです。診断が付いたら体の柔軟性をチェックします。多くの場合、体が硬く、くにハムストリングが硬くなって曲げにくくなります。このような状況が続くと周辺の筋腱も拘縮し可動域が低下します。

 スポーツ障害の場合は痛みが無くなるまで局所の安静が重要で運動の内容を調整しストレッチ(大腿後面と内側)を指導します。痛みが無くなってくればレッグカールを行い筋力強化をはかります。膝OAに合併する場合は両方の治療を行います。回内足ではアーチサポート。外骨腫が原因の場合は手術を考慮します。