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整形外科 外科 リハビリテーション科

化膿性脊椎炎 椎間板炎

化膿性脊椎炎 椎間板炎 pyogenic spondylitis , discitis

化膿性脊椎炎や椎間板炎は細菌の感染により起こります。起炎菌は黄色ブドウ球菌であることが多くMRSAが増えています。また日和見感染が半数以上を占め大腸菌、緑膿菌、腸球菌なども増えてきています。

症状は感染部位の背部痛、微熱が中心で早期にレントゲンを撮影した場合には所見が無いこともよくあります。(レントゲンでの変化は発症2-8週間後と言われています。)

疑われる場合は血液検査やMRIによる精査をただちに行うようにします。鑑別診断としては脊椎カリエス、転移性脊椎腫瘍、椎体圧迫骨折が挙げられます。結核菌は椎体を主に破壊しますが一般細菌による椎間板炎では椎体は保たれています。転移性脊椎腫瘍は椎弓部またその後方に浸潤する傾向があります。

化膿性脊椎炎の治療は原則、保存療法を行います。全身状態が許されるのなら血液培養に加えて生検を行い起炎菌に準じた抗生剤を投与します。最近では高圧酸素療法が積極的に行われるようになっています。

手術適応は骨破壊が著しくあり不安定である、神経麻痺が生じている、保存療法で効果がない場合に選択します。感染部を力学的に安静をはかるために掻爬、ドレナージに加えて後方固定を行います。状況により最初に後方固定のみ行って経過をみて判断することもあります。

エビデンス:診断(IDSAガイドライン)

化膿性脊椎炎(椎体骨髄炎)は、MRI・血液/生検培養・炎症反応に基づいて診断されるとIDSA(米国感染症学会)のガイドライン(2015年)で示されています。(Berbari EF ら. Clin Infect Dis. 2015)[1]

エビデンス:抗菌薬の投与期間

化膿性脊椎炎に対する抗菌薬治療は、6週間投与が12週間投与に劣らなかったと無作為化比較試験で報告されています。(Bernard L ら. Lancet. 2015)[2]

エビデンス出典(全2件)を見る
  1. Berbari EF, Kanj SS, Kowalski TJ, et al. 2015 Infectious Diseases Society of America (IDSA) Clinical Practice Guidelines for the Diagnosis and Treatment of Native Vertebral Osteomyelitis in Adults. Clin Infect Dis. 2015;61(6):e26-e46. PMID: 26229122.
  2. Bernard L, Dinh A, Ghout I, et al. Antibiotic treatment for 6 weeks versus 12 weeks in patients with pyogenic vertebral osteomyelitis: an open-label, non-inferiority, randomised, controlled trial. Lancet. 2015;385(9971):875-882. PMID: 25468170.

参考:『脊椎脊髄ジャーナル 2022.3 脊椎・脊髄感染症の診断と治療』 / 『速考!脊椎外来診療エッセンス』 / 『臨床整形外科』2020年3月号 / 『整形外科最小侵襲手術ジャーナル』2021年2月号 / 『臨床整形外科2020.10 with コロナ時代と整形外科診療』