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整形外科 外科
リハビリテーション科

 
スポーツ外傷における他科疾患

コンタクトスポーツに代表される運動において、頭部外傷、胸腹部臓器損傷などが起こりえます。

・頭部外傷:脳しんとう、脳挫傷、硬膜外血腫など、意識レベルの確認、頭痛、嘔気、嘔吐。CTによる精査。脳しんとうは意識障害を伴わないことも多いので注意。

・胸部外傷:外傷性気胸(肺虚脱、縦隔偏位)、胸部CT
 
・腰背部、側腹部の痛み:腎臓、脾臓、膵臓など後腹膜臓器の損傷の可能性→躊躇無くCT、血液検査、エコーなど追加。

・後腹膜臓器損傷:腎外傷(血尿、腰背部痛、嘔気、腹痛など腹膜刺激症状)、脾外傷(左季肋部痛、ショック、筋性防御、分かりにくいときもある)

・下肢の末梢動脈疾患:膝窩動脈補足症候群(膝窩領域の腓腹筋の異常付着、膝窩動脈の走行異常により膝窩動脈が慢性的に圧迫をうけ狭窄や閉塞を来たし下肢の循環障害を呈する。若年男性がスポーツで下肢の間欠性跛行を訴える。足関節の受動的背屈や能動的底屈で末梢動脈の拍動が減弱、消失。30%が両側性。)、膝窩動脈外膜のう腫(外膜ののう腫化、中高年男性、片側性、膝屈曲で末梢動脈拍動減弱・消失。嚢胞切除、血管切除、血行再建など)
 

参考文献:Orthopedics 整形外科外来における他科疾患を見逃さないコツ 3.2017