池田医院
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整形外科 外科 リハビリテーション

太ももを強打した後にリハビリを急ぐと、膝が曲がらなくなることがある

俗に言う「モモかん」ですが、これはサッカーやバスケット、コンタクトスポーツなどで相手の膝等が太ももに突き刺さるように当たることがよくあります。このとき、大腿四頭筋を中心に血腫ができ、これが骨化してする(骨化性筋炎)と膝関節が曲がらなくなります。

急性期の無理な可動域訓練は避ける

骨化は血腫が吸収される2-4週間で出来てくることが多く、この時期に無理な可動域訓練を行うと更に悪化します。まずは局所の安静をはかり、可動域訓練は3-4週間後から徐々に行うようにします。通常、3-4ヶ月すると骨化は再吸収されて縮小していきます。

骨化性筋炎のリハビリ、現在の考え方

大腿四頭筋の打撲(コンタクトスポーツでの「モモかん」)に伴う骨化性筋炎に関する2018年のレビューでは、保存的治療で経過が良好な症例が大半であるものの、負傷後2〜3か月で軽い運動、6か月で全力復帰、1年ほどで受傷前の水準に戻ることが典型的な経過として示されています(Devilbiss Z, et al. Curr Sports Med Rep. 2018;17(9):290-295)。急性期には、強く揉んだり、無理に伸ばしたりするような積極的なストレッチ・マッサージは出血や炎症を助長し、骨化を悪化させる要因になり得ると指摘されており、痛みのない範囲での等尺性収縮など穏やかな運動から始め、症状の経過を見ながら段階的に強度を上げていくという進め方が支持されています。

元の記事にある「2〜4週間で骨化形成」「3〜4週間後から可動域訓練」「3〜4か月で再吸収」という具体的な週数・月数は、症例によって幅があり、単一の研究で一律に定められた数字ではなく、臨床経験に基づく目安と理解するのが適切です。ただし「急性期の無理な訓練を避け、時間をかけて段階的に進める」という大きな方針自体は、現在のレビューとも一致しています。

リハビリの開始時期、程度など良く理解した上で行うことが肝要です。

参考文献一覧を見る(全1件)
  1. Devilbiss Z, Hess M, Ho GWK. Myositis Ossificans in Sport: A Review. Curr Sports Med Rep. 2018;17(9):290-295.