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整形外科 外科 リハビリテーション科

骨パジェット病 Paget disease of bone

骨パジェット病 Paget disease of bone

骨というのは壊して(破骨細胞)再生(骨芽細胞)することを繰り返しています。この破骨と再生機能が異常に亢進する病態を骨パジェット病と言います。非常にまれな病気で、原因は分かっていません。

骨パジェット病とは

項目

内容

疾患名

骨パジェット病(Paget's disease of bone)

分類

骨代謝異常症

好発年齢

50歳以上(高齢者に多い)

好発部位

骨盤、大腿骨、脊椎、頭蓋骨

罹患率

欧米では比較的多いが、日本では稀


症状は骨の痛み、変形、関節炎などです。レントゲンを撮ると骨の破壊と過剰再生による骨肥厚を認めます。また血中アルカリフォスファターゼの上昇をみます。

臨床所見・症状

症状

説明

骨痛

最も一般的。安静時にも痛むことがある。

骨変形

特に長管骨や頭蓋骨で顕著。

神経症状

脊椎や頭蓋骨の変形による圧迫(例:聴力低下)

骨折

弱くなった骨が容易に折れる

関節障害

隣接関節に負担がかかり、変形性関節症を併発することも

検査・診断

血液検査

血清アルカリフォスファターゼ(ALP)上昇(骨型)
カルシウム・リンは通常正常 画像検査 X線:骨肥厚、骨梁の粗造化、骨変形
骨シンチグラフィー:病変部位の特定に有用
MRI/CT:神経圧迫などの合併症評価に

治療

治療法

内容

ビスホスホネート製剤

骨吸収抑制。第一選択薬(例:ゾレドロン酸、アレンドロン酸)

カルシトニン

第二選択。疼痛緩和目的で使用されることも

鎮痛薬

骨痛の対症療法として

手術

骨折や重度の変形・神経圧迫がある場合に検討


治療は対症療法ですがビスフォスフォネートなどを使って骨の破壊を抑制します。

 骨折が発生した場合、手術が必要なことがあります。

エビデンス:ALPと画像による診断

骨パジェット病の診断では血清アルカリフォスファターゼ(ALP)が病勢を反映する基本的な生化学マーカーとして推奨され、病変範囲の評価には骨シンチグラフィーが有用とされます(Ralston SH ら. J Bone Miner Res. 2019)[1]

エビデンス:ビスホスホネートによる治療

ビスホスホネート製剤は亢進した骨代謝を抑制し骨痛を軽減する治療として有効性が示されており、なかでもゾレドロン酸の効果が高いと報告されています(Corral-Gudino L ら. Cochrane Database Syst Rev. 2017)[2]

エビデンス出典(全2件)を見る
  1. Ralston SH, Corral-Gudino L, Cooper C, et al. Diagnosis and Management of Paget's Disease of Bone in Adults: A Clinical Guideline. J Bone Miner Res. 2019;34(4):579-604. PMID: 30803025.
  2. Corral-Gudino L, Tan AJH, Del Pino-Montes J, Ralston SH. Bisphosphonates for Paget's disease of bone in adults. Cochrane Database Syst Rev. 2017;12(12):CD004956. PMID: 29192423.

参考:『痛がる患者の診かた』