シンスプリント Shin splints,Medial tibial stress syndorome
shinは「すね」の意味、splintsは「副木(ふくぼく)」の複数形です。sprint(疾走する)とは綴りが違います。直訳すると「すねの副木」となりなんだか意味が分かりませんね。昔は治療に副木を当てていた説があります。また、馬の前脚に起こる「splints(骨膜炎)」という障害との類似性から、この名称が使われるようになったという説もあります。
ただし、現代の整形外科では「shin splints」はあくまで俗称であり、正式には Medial Tibial Stress Syndrome(MTSS)=脛骨内側ストレス症候群 と呼ばれます。
原因はスポーツ等により過度の負荷がかかる使い痛みです。従って大人しくしていれば治ります。ただ単に使いすぎではなく前後のアーチがつぶれる扁平足や足関節で内反していると起こりやすいです。また過体重やシューズ、路面状況にも左右されます。
こういった問題を改善することによって再発をしにくくします。
運動後のアイシングは痛みを抑える効果がありますが、どちらかというと痛みを麻痺させる効果ですので一長一短です。
当初は違和感から始まります。その後、運動時のみ痛みます。更に悪化すると安静時痛もでてくるようになります。
局所の安静が基本ですが、筋力低下を防ぐためのトレーニング、足関節の可動域を改善させるなどのリハビリテーションが必要です。
シンスプリントは同部の疲労骨折と鑑別しなければなりません。疲労骨折がある程度進行したものはレントゲンで所見がありますが、初期の場合は所見が無く、鑑別は超音波検査(エコー)やMRIで行います。
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