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整形外科 外科
リハビリテーション科

橈骨遠位端骨折 distal radius fracture コレス骨折 スミス骨折 バートン骨折

転倒して手をついたときに起こりやすい骨折です。手関節周辺が痛く腫れてきます。フォーク状に変形することもあります。レントゲン撮影で確定します。

転位のあるものは麻酔下に徒手整復しギブス固定を行います。

十分整復できない場合や再度ずれてくる場合は手術を行います。

最近は掌側ロッキングプレートを用いて固定し早期に回復を図ります。

尺骨骨折や尺骨茎状突起骨折を伴うことがあります。

コレス骨折:骨折遠位が背側に転位している
スミス骨折:骨折遠位が掌側に転位している

掌側バートン骨折
橈骨遠位骨折が関節面に及び遠位が掌側にずれるもの

背側バートン骨折

関節面で2mm以上ずれたら手術を考慮,

2
橈骨が6mm以上短縮で手術を考慮
徒手整復後も背側に20度以上チルトしている場合も要手術です。
 
橈骨遠位端骨折診療ガイドライン2017より引用

転位のある橈骨遠位端骨折は、なんらかの麻酔下に徒手整復を行うことが推奨される(推奨度1)

徒手整復後ギプスシーネ固定後のpalmar tiltが−10°未満で、ulnar varianceが2mm以下(健側差)であれば保存的加療が推奨される(推奨度1)

不安定型骨折、Smith骨折、掌側Barton骨折、step-offあるいはgapが2mm以上ある関節内骨折、Melone分類III、IV型、両側骨折例、開放性骨折は手術療法が推奨される(推奨度1)
 
尺骨茎状突起骨折

尺骨茎状突起骨折を骨接合すべきかどうかは、意見が分かれています。
多くの場合、橈骨遠位端骨折に合併するために、まず橈骨を骨接合してから、術中にDRUJ(遠位橈尺関節)の不安定性を評価して、明らかに不安定性を認めた場合に尺骨茎状突起の骨接合を追加すると言う考え方があります。

尺骨茎状突起骨折に対する手術適応は、遠位橈尺関節に不安定性が認められる場合です。
手術治療は、尺骨茎状突起骨片の固定で対応することがあります。
また、TFCC損傷を合併している場合は、関節鏡により縫合が行われることがあります。