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整形外科 外科 リハビリテーション科

腰椎椎間板症 lumbar spondylosis

 「部位+症」という病名は整形外科ではよくありますがなんとなく分かりにくいですね。腰椎の椎間板が加齢により変性が生じて腰痛を起こします。簡単に言うと椎間板の老化による痛みです。

 もともと椎間板は軟骨で出来ていて血管や痛みを感じる神経は内部にはありません。これが変性してくると血管が入り込み同時に神経組織も伸びてきて痛みを引き起こすのではないかと言われています。

 診断は椎間板の変性をレントゲンでの所見やMRIで見ます。ただ変性しているからただちに痛みを引き起こしている訳ではなく症状と一致するか、ほかの疾患が隠れていないかといった除外診断も行う必要があります。

 治療はコルセットの装着、温熱、牽引治療などが有効です。痛みが強いときは痛み止めの服用や局所の安静をはかります。
L2椎体後面になだらかな隆起を認めます。椎間板ヘルニアが垂れ上がって起こります。腫瘍性病変や血腫との鑑別が必要です。L3/4では通常よく見られる椎間板ヘルニア。ほか椎間板変性所見あり。
 姿勢による腰への負担の変化 

 ・椎間板にかかる圧
 臥位を1として、座位5.6、立位4、立位前屈位6、立位前屈位で物を持つ8.8 
 (井須豊彦 しびれ、痛みの外来Q&Aより引用)

 
 腰椎椎間板ヘルニアでは臥位が楽で、立位前屈位で物を持つのが悪化要因となります。前方に物を持つと下向きの力のモーメントが働き腰椎をてこの原理で強く圧迫します。従って椎間板ヘルニアの症状予防には前屈した姿勢で重いものを持たないことも大切です。