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池田医院・診療日記
信頼とまごころの医療 
からだにやさしい医療をめざして
整形外科 外科 リハビリテーション
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2020年5月 コロナによる非常事態宣言中!
1日
2日 ステイホーム

 コロナによる非常事態宣言が出されています。家から出ないことは正しいのですが、じっとしてばかりでは足腰が弱って歩けなくなります。最近、一ヶ月ほど自宅に籠もってお薬をもらいに来られる高齢者の多くが足腰が弱って歩くのが大変とおっしゃってます。おそらく、全国の高齢者がステイホームのもと、巣ごもりして筋力低下が生じているものと推察されます。

3日 GWは暦通り診療しています
4日
5日
6日
7日
8日 理学療法で密を避けるために

 ソーシャルディスタンスをとるために、一部機器の使用を制限しています。少し不自由かも知れませんが、ご了承ください。
9日
10日 
11日 ステイホームが必ずしも正しいわけでは無い

 通勤ラッシュの満員電車で感染するかと言えば、どうもそうではないようです。いえでじっとしていても家族間で感染する例も多くあります。わかって来たこととして、マスクをせずに至近距離で話をする、大声を出す、咳をする、食事をするときに感染が起こっています。すなわち、マスクをして話さずじっとしていれば、混雑した電車でも感染しないのです。あとは接触感染をしないように手洗いを適時行う。要するにマスクをして黙って手洗いすれば、少々混雑したところでも感染せずに生活できます。
12日 当院の対応

 当院はもともと内科疾患は全く診ていませんで、発熱や咳、肺炎の患者さんが来院されることはありません。万が一にもコロナに罹患した方がいらっしゃることはないかと考えています。とは言え、無症状キャリアということもありますので、換気、アルコールなどの手指消毒の徹底、また空気清浄機を多数用意しています。当院はこのような換気と空気清浄機でほぼ1分ごとに空気が綺麗になっています。理学療法も、密にならないように機材の使用を調整しています。ご安心して来院して頂ければ幸いです。不特定多数が来られるスーパーより安全です。
13日 マスク+手洗い

 「マスク+手洗い」をしっかりと行えば、コロナ感染は防げます。ただし、これは周りの人も同様に行う必要があります。自分だけでは感染は防げません。万が一、感染した人がいても「マスク+手洗い」でうつされる確率はかなり低減できます。もちろん、三密にならないような環境も大切です。当院では、このような観点から、三密の防止、マスク、手指消毒の励行を行っています。特に換気は、十分に行われており、各スペース毎に換気扇(天井植え込み型)がもともと装着されています。また、空気清浄機も複数の大型機を導入し、わずか1分程度で空気が清浄化されます。パーテーションもご用意し、密にならないように配慮しています。
14日
15日
16日
17日
18日
19日
20日
21日 非常事態宣言解除

 長かった!京都ではこのところ新規発生がゼロが続いています。マスクと手洗いをしっかり行うことで十分予防できます。逆に家に籠もって歩けなくなっている方が、増えてきています。寝たきり予防に、混雑を避けてどんどん歩きに出かけましょう。

22日
23日
24日
25日 患者さんにも笑顔が戻ってきました

 水道栓を捻れば、飲める水が当たり前に出てくる。これまでの生活がいかに多くの方に支えられてきたかが改めて分かりました。医療もそうです。多くの方がフロントラインで命がけで戦ってくれたことは感謝しかありません。当院ではコロナの方を直接診療することはありませんでしたが、「マスク 手洗いの励行」がいかに大切かを伝えてきました。どの程度、役に立ったかは分かりませんが、今後もこういった活動を通じて頑張っていこうと思っています。
26日
27日 本日のコラム588 Myelopathy Hand

 脊髄症の症状は、索路徴候(脊髄白質障害 long tract sign)、髄節徴候(灰白質障害 segmental sign)に分けて考えると分かりやすい。

・索路徴候 白質(一次ニューロン)障害;圧迫高位より遠位に痙性麻痺筋力低下は認めても軽度→Myelopathy Hand(脊髄症の手)と称する
・髄節徴候 灰白質(二次ニューロン)障害;圧迫高位の脊髄支配筋に筋力低下、筋萎縮、支配筋の深部腱反射は低下または消失。(弛緩性麻痺)


*注;C6/7以下の病変では、手の症状がないことがある。

索路徴候
1.Myelopathy Hand(脊髄症の手)
 頚髄症の手の症状は、索路徴候が主。(手内筋の髄節障害を伴う下位頸椎障害を除く)
 Myelopathy handの特徴として「開きづらい手」「尺側の指が言うことを聞かない」「手袋状、長手袋状の知覚障害」「手指のじんじんする痛み」「不器用さを訴える手」
→検査法
1)10秒テスト
 脊髄障害に広く見られる痙性症状。重症度を反映。高齢者で20回以下、壮年で25回以下は回数が低下と評価する。尺側の遅れは重症度に一致する。

2)Finger escape sign(FES)
 両手回内位で前方に突き出して、全指をそろえて30秒伸展する→重症度に応じて、小指の内転保持が困難で離れていく。

 finger escape signのgrade分類
     Grade  0  小指の内転保持可能
 1  小指の内転保持不可
 2  小指の内転不可または小・環指の内転保持不可
 3  小指および環指の伸展および内転不可
 4  中止・環指・小指の進展および内転不可

*grade1は神経根症でも時に認められる→DD 根症は10秒テストが正常
*尺骨神経麻痺とのDD;頚髄症ではMP関節の自動屈曲がgrade3,4でも可能。grade1,2では小指の対立および外転が保たれる

3)手指屈筋腱反射・・・病的反射では無く深部反射 反射中枢はC8(C6-TH1)
 Hoffmann,Wartenberg,Tromer反射 いずれも手指が屈曲すれば陽性

4)感覚障害
 白質(索路障害)+灰白質(髄節障害)→典型的なデルマトームには一致しない

髄節徴候
1.筋力低下・筋萎縮
手の筋萎縮はC5/6〜C6/7高位でのC7-TH1髄節障害(髄節の方が骨より1〜1.5椎体上方に位置するため)
C7,C8髄節障害で下垂指(総指伸筋障害)・・・後骨間神経麻痺(橈骨神経由来)との鑑別はC8-Th1髄節由来だが橈骨神経支配*で無い筋力の低下の有無で行う
 *短母指外転筋(正中神経支配)、母指内転筋(尺骨神経支配)、第1背側骨間筋(尺骨神経支配)、小指外転筋(尺骨神経支配)
頚髄症でpseudo claw hand・・・示指、中指の伸展不良も伴う

2.手指屈筋腱反射消失
 C8髄節障害では出現しないことが多い。
3.しびれの初発部位
 圧迫高位の髄節徴候であることが多い。
28日  
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30日
31日